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全てのブドウ畑にとって美しいヴィンテージと言うのは疑う余地もありません。しかしながら結果は均一ではなく、消費者は選択を強いられます。実際、アペラシオンに応じて、素晴らしい2000年、2004年、2007年といった若いうちから飲んでも美味しいヴィンテージも我々は経験しています。
このアンバランスさは2010〜2011年の旱魃と猛暑によってもたらされました。とりわけ8月、9月は例年に比べて異常に暑く、ブドウの潜在アルコール度数が上がりすぎた為バランスを崩してしまいます。このブドウの成熟に重要な夏の詳細については後で述べるとして、先にそれまでの気候を振り返りましょう。
2010年の秋は10月の最高平均気温18℃、11月の13℃、12月の8℃と例年通りの暖かい気候に恵まれましたが、11月、12月のいくつかの日ではマイナス5℃を記録する等、猛烈な寒さがブドウ畑を襲いました。11月は10月よりも降水量が多くまた11月、12月には時速127kmにも及ぶ強烈な風が記録されています。
冬も秋と同じく穏やかでしたが、前年に比べて少し暖かすぎた1月、2月を除けば例年より少しだけ温暖な気候で珍しいものではありませんでした。1月の平均気温は6℃、2月は8℃を記録。3月は降水量100mmを記録する程雨が降り、平均気温も11℃まで上昇します。
ドメーヌやアペラシオンによっては3月25日に最初の発芽が見られたことからかなり早熟な年だということが伺えます。
4月に入っても最高気温22℃、5月も26℃と例年よりも暖かい日が続きましたが、雨が殆ど降らなかったため、土壌の水分不足のリスクが高まりました。5月10日あたりから開花が始まるなど、やはり早い生育サイクルが観測されています。
7月に入ると例年よりも降水量が大幅に多い、雨の多い寒い季節となりましたが、土壌の水分ストックには足りません。それどころかこの不安定な天候の所為でブドウの生育サイクルは中断させられます。
8月になると、最高気温30℃超、最低気温16℃と気温が戻りました。この季節も変わらず雨があまり降らず水分ストレスが強まった為、いくつかのブドウ畑は苦しみます。南ローヌ地方では8月29日から収穫が始まり、ブドウは健全な状態かつ完璧な成熟を迎えた状態で収穫されました。
赤白ともに偉大なフィネスを持ったワインが出来ており、高いフェノールの成熟を果たしましたがこれはローヌ地方では成功を収めたということができます。